コラム−20125月5日
原発稼動ゼロ
北海道電力の泊原発3号機(出力91・2万`h)が5日午後11時頃に発電をとめ、6日午後2時頃に原子炉が停止する。これで国内の原発50基がすべて止まる。原発稼動ゼロは70年4月30日から5月4日まで、当時日本にあった2基(日本原電の東海原発1号機と敦賀原発1号機)が定期検査に入って以来42年ぶり▼
政府、経産省、電力会社は原子力安全委員会のストレステスト(耐性試験)1次評価を確認している関電大飯原発3・4号機を再稼動させようと画策した。立地周辺自治体の慎重を求める意見と、全国の「原発なくせ」の運動の盛り上がりでくいとめた。大きな成果だ▼
原発がなくても電力は問に合つんじゃない」と国民に思われるのが、政府は恐れる。「真夏の電力最需要期には電力が不足する」「原発がなければ電気料金が高くなる」と、国民に反撃をかけている▼
原発稼動ゼロになっているが、これを一時的な成果とするか、それとも政府に原発ゼロヘの政治決断を追る重要な一歩とすることができるか。(5月5日)