コラム−20125月8日
同時多発竜巻
連休最終日の6日、日本の上空に強い寒気が入り込んで大気が不安定になり各地で、落雷、降雹、突風が起きた。茨城県つくば市や栃木県真岡市などでは竜巻が発生し、両県で計2071棟を超える建物が被害を受け、1人が死亡、53人が重軽傷を負った▼
気象庁の調査で竜巻は同時多発的に発生した。茨城県常総市―つくば市の約17`、栃木県真岡市―益子町―茂木町―茨城県常陸大宮市の約25`、茨城県築西市―桜川市の約20`の3ルートで、南西から北東に進んだ。竜巻の強さは国際基準の藤田スケール(6段階)の下から3番目「F2」クラスとした▼
竜巻の直撃を受けた、つぐば市北条の雇用促進住宅には福島原発事故で避難してきた7世帯20人もいた。双葉町出身の高野勲さんは「放射能に襲われ、竜巻に襲われ、言葉もない。またここで家を追われるとは思ってもいなかった」と疲れた様子だ▼
気象庁は08年に竜巻注意情報を導入。今回も茨城、栃木両県に注意情報をだしたが、的中率が1lと低く、場所を特定できない。(5月8日)